2016年07月30日
再録186・夏服(1)
ОГПУの1932年式の記章をつけたギムナスチョルカ。前合わせの下端が水平にカットされている点が35年式との主な違いである。(一部例外はあるが)1924年式以来基本的にボタンが隠しボタンになっている陸軍式ギムナスチョルカに比べ治安機関用ではボタン露出式が基本となっている(24年式では隠しボタンがデフォルト)。無論夏用ともなるとより涼しい(?)ボタン露出式を使用する陸軍将兵もいるわけだが。
先の説明でほぼ言い尽くしてしまったが、35年式の典型的な陸軍用ギムナスチョルカ(記章は医療科)。前合わせの下端が三角形な点が特徴、というか今まで散々紹介してきた裁断である。余談だが医療科のように袖章がない兵科は楽である。
35年式のボタン露出タイプのギムナスチョルカ。НКВДやГУЛагでよく使われるタイプだが、これは軍の主計部隊の物。これの逆に陸軍タイプのギムナスチョルカを着用している治安機関員の中には3個の飾りボタンを前立てに付けた例もあったりしてなかなか興味深い。
43年式ギムナスチョルカの治安機関タイプ。プリーツつきの貼り付けポケットが特徴である。ここではНКВДの法務将校(少佐)の肩章が付いているが民警なども同裁断のギムナスチョルカを43,47規定を通じて(58年まで)着用していた。まあそのためにこのタイプの制服が数多く残っているわけだが。
(2007/2/20)
Posted by Yakov at 22:32│Comments(0)