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Yakov

2016年07月31日

再録437・プロパガンダ技術(3)





 次回のネタ仕込みに手間取ってしまったのでまた軽くポスター紹介を。今回はピンポイントに「戦勝40周年式典の準備」用手引きポスターなど。軍の宣伝担当者向けには別途単行本が出ているのだが、この手引きポスターは「軍関係のプロ宣伝マン」ではない担当者に「愛国的テーマ展示」のツボを示す、と言った体裁である。
 ページ構成が変則的なのでページ順には示せないが、前半はかなり抽象的で内容の薄い文章が続く。以前にも書いたが筆者はバブル期に編集・広告プロダクションに勤めていた。サムネイルを作る時に「ここに適当なボディーコピーが入ります」というスペースには適当な活字を上下逆に貼り付けておいたものだが、どうも格好のよい単語を並べただけでやる気のない文章というのはそんなデザイン処理に「さも似たり」である。ちなみに図版で紹介された見本にチェルネンコの展示が混じっているのだが、いかにも時代を感じさせる。
 具体的な写真パネルの配置例もいくつかあるが、ロシアの大学や博物館(の通用口)、工場や大会社(<映画会社とか…)などの廊下を歩いていると結構その名残が残っていたりする。…さすがに新規更新はされていないようだが。
 博物館でお馴染みの「見学者が自分でめくる」タイプの掲示パネル。アクリルの厚板で構成されているのだがあまりソ連圏以外では見ない気がする。
 取ってつけたように「軍事イメージ」のカットがついているが、これを模写するには冒頭に書いた「軍宣伝担当者の手引き」が必要になるのではないだろうか。

次回はまた制服系を。
  

Posted by Yakov at 21:52Comments(0)

2016年07月31日

再録436・裁縫用具(1)





 唐突にこんな項目を立ててしまったが、思いつきブログと言うことで軽く読み流していただきたい。特に軍隊用品に絞るわけではないがまずは兵隊用品から。
 以前将軍用出張カバンの中身に入っていた裁縫用具を紹介したが、PXで売っている兵隊用裁縫セット(ハジャイパク)というとこんな感じである。ボール紙の糸巻きに3種の糸と針2本…。東西ドイツの豪華な裁縫セットと比べると相当見劣りするが、もちろんソ連時代にももう少しマシなタイプも存在した(最近はまったく見かけないが)。
写真は陸軍用だが海軍では緑の代わりにクリーム色の糸、空軍ではブルーの糸、警官用ではグレーの糸が入るなどそれなりに気を使った商品構成ではあるようだ。もともとソ連軍の規定で制帽や略帽の汗止めの裏に糸を通した針を挿しておくことになっており、とりあえず一番安価な奴でも持っていないと上官に怒られる羽目になる。
 最近では中国製の日用品が街を席巻しているのだがPXにも中国製裁縫セットが出回るようになってきた。糸の種類やボタンなど、しっかりロシア軍仕様にしてはいるようだが。
 昔々つい買ってしまったソ連製ハンドミシン(91年製)。レニングラードのカリーニン名称機械工場製…だがまあほんの応急修理用、と言うレベルである。
 1959年製卓上手回しミシンの説明書。ロシアのマニア連中は古いミシンに古い糸をつけ、古い生地で複製品を作ったりするのでまことに恐ろしい。このマニュアルにはミシン刺繍のやり方まで書いてあるのだが、これ一冊で技術を身につけられるとは到底思えない…。まあ根性があれば何でもできる、と言うことかもしれないが(<唯物論的でない発言)。  

Posted by Yakov at 21:50Comments(0)

2016年07月31日

再録435・も一度ティータイム・サモワール(1)





 ブログ開設の頃、軽く流してしまったサモワールだが、昨晩友人達と食事に訪れた神保町のロシア料理店でふと思い立ち、久しぶりに項目を立ててみた次第。帝政サモワールに合う煙突を(最近購入したものの)紹介し忘れたのも動機のひとつである。
 煙突とともに全体を。サモワール最上部の蓋を外して真ん中におこした炭を入れ(もちろん回りの水槽には水を満たす)、時々煙突を外して(そのときブーツをフイゴのように用いる)さらに温度を上げていくのがその作法である。炭が煙を出さなくなったら煙突を外して蓋を閉めテーブルに載せるわけである。
また、最上部にお茶の原液を入れたティーポットを置いて保温しておくのも伝統的ロシアンティーの作法と言える。まあ最近ではロシアもティーバッグ全盛なのだが…。
 水槽の様子。ミネラルの多い土地柄、凄まじい量のカルシウムやらマグネシウム(多分)やらが沈着してしまっている。
 炭火を入れる部分はこのように格子が嵌っており灰は下に落ちるのだが、当然受け皿を下にしかないとえらいことになる。
 サモワールの名物と言えばトゥーラ市である。いくつものメダルをもらった(<モンドセレクションではない)グレゴリー・イワノヴィッチ・トゥリャーコフ工房の製品らしい。

さすがに戦後では炭火式のサモワールを使う家も珍しくなってしまったが、電気式サモワールならまだまだ見れないこともない(我が家でも電気式が現役である)。  

Posted by Yakov at 21:39Comments(0)

2016年07月31日

再録434・プロパガンダ技術(2)




 来客があるので早めの更新だが、今回は前にも増して内容のないお気楽更新…。ぶっちゃけ面白いネタ写真を見せたかっただけである。
 前回同様のシリーズだが、以前紹介した「玄関先に貼り付ける勲章の看板」が自分でも作れる便利なアンチョコ。方眼紙の上に各勲章が描いてあるので簡単にスケールアップして展開できる、という寸法である(<爺臭い表現)。レーニン勲章、労働赤旗、栄誉記章、民族友好、労働栄光、鎌槌記章(労働英雄)、十月革命勲章…。「民間・労働系」のプロパガンダ担当者向けなので軍事勲章は省かれているが、彼らには彼ら用の資料があるのはいうまでもない。
 もう一種類紹介しよう。代議員選挙などの際に公的機関や地域、コルホーズなどに設けられるアギトプンクト(宣伝拠点)用の設備構成図。出来合いのポスターなども使用される関係上、サイズ表記も厳密になされている。ま、あまり「創意工夫」にあふれるようだと既製品が納まらなくなってしまうので当然だが。

もしも今回紹介した図解のコピー(勲章とか)が入用な方は筆者までご一報下さい(<すみませんがリアル知人限定ということでお願いします)。  

Posted by Yakov at 21:36Comments(0)

2016年07月31日

再録433・スポーツ&フーリガン(2)





 結構間が開いてしまったが、スポーツチーム系の続きを。正規(国家運営)のスポーツ関係、すなわち認定章やスポーツ委員会グッズなど取り上げるのは後日また別項目を立てるとして、今回もフーリガンの好きそうな泥臭系のグッズ紹介を。
 サッカー場の周辺で気勢を上げたり奇声を発したりしているフーリガン諸氏の目印といえば帽子類だろう。野球帽や正ちゃん帽…というか毛糸の帽子ももちろんだが夏場にはこのような「パナマ」も結構愛用されている。写真はЦСКАのものだが当然各チームがそれぞれのグッズを持っている(トラキチの法被みたいなものである)。
 冬場でなくても身につけるチームマフラー。これまたЦСКАのものを例に挙げたが特に他意はない。
モスクワで見たチョコレートのCMでは「出動前にチョコレートを食べたОМОН隊員(騎馬警官とオモンがサッカー警備の定番である)がサッカー場の前で対峙した愚連隊の襟元をぐっと掴み、あわや…と思いきや(この手の)マフラーを丁寧に直してやる…」というものがあったが、まあフーリガンの記号としては定番なのである。(CMのオチは字幕で「食べると誰もがやさしくなるXXチョコレート」…)
 これはサッカー場でここぞという時に吹き鳴らすホイッスル(スパルターク用)。さぞかしよく通る音が出るだろう…と思えばさにあらず。音声ファイルがなくて申し訳ないが、「ヂューデュージュー」という感じのなんともダルな音色しか出ないのがまことにユニーク。
 スポーツチームのバッジはそれこそ星の数ほど出ていて我が家にもゴロゴロしているのだが、珍しいものを中心に少しだけ並べてみた。戦前にディナーモの飛行クラブが出した立派なバッジが面白い(さすがに警察・治安機関員のチームだけに資金は豊富なようである)。有名どころのバッジは特に説明しなくてもよいとおもうが、左上のかもめのようなマークは前回説明しなかった"Буревестник"(海燕・大学教職員スポーツチーム)である。これ以外にもゼニートやらヴォドニクやら有名どころは多いのだが、まあバッジ類は(きりがないので)この辺で。  

Posted by Yakov at 21:33Comments(0)

2016年07月31日

再録432・プロパガンダ技術(1)





 思わせぶりな題名だが、文字通り宣伝美術の作法を示した解説ポスターが手に入ったのでちょっと紹介しておきたい。解像度の低い写真で申し訳ないのだが街角や宣伝拠点、果ては博物館の特別展示など現代にも確実に受け継がれている職人技(マニュアルがある職人技、というのも形容矛盾だが)の秘密が今ここに!という感じである。かつてソ連の街を歩いたことのある人、ロシアの博物館マニアには結構感涙もの、だと思うのだが。
…このブログは1ページに4枚の画像しか貼れない仕様なのでちょっと長めの連載になってしまうが、飽きられないよう休み休み続ける、ということでご容赦いただきたい。
 まずは各材質のレタリング&装飾の製作。山折り谷折りを駆使すれば只の紙でもこの通り…というわけだが、いかにも紙幅が限られているためアルファベット31文字を作るのに試行錯誤は避けられない。
 ロシア人(カフカス人も結構好きなのだが)好みの金属板打ち出し装飾。これもある程度心得がないとえらい苦労をしそうだが…。
 木やセルロイドを用いた大掛かりな装飾。ほとんど博物館の常設展示である。
 発泡スチロールや布地を用いた装飾。メーデーや戦勝記念日(<もちろん現在でも)には街中がこんな感じに華やぐのである。

筆者の場合、某ネズミの国とかの装飾は生理的にどうにも受け付けないのだが、この手の装飾を見るとついつい浮かれてしまうのは刷り込みなのか何なのか…。まあ何にせよ業の深い話ではある。  

Posted by Yakov at 21:30Comments(0)

2016年07月31日

再録431・アドリアン再考





 たたえよ鉄カブト!とじじいにしか判らないネタを振ってみた(ヒント:天才バカボン)が、今回はフランス型アドリアンヘルメットの内装その他について。この間の40ヘルをきっかけにヘルメットの状況を調べてみたが同型のものが無駄に何個も転がっていることに今更ながら気づかされた(36ヘルなどはもうひどい状況である)。解説するほどこの手の装備の情報を持っているわけではないのだが、備忘録として取り上げる次第。
 外殻は純正フランス製の帝政ヘルメット(スタンプが完全に残っている)。フランス軍のヘルメットに詳しいわけではないのだが、内装もフランス型に近いと思う(革が真っ黒に変色しているが)。顎紐は別途購入して付けた帝政顎ひも。
 ソ連軍仕様のアドリアン。内部にソ連軍のスタンプらしきものがついているが、改修・再塗装後に押したものか生産もソビエトのフルコピー品か微妙である。塗装が無茶苦茶分厚く剥離した断面を見ると0.1ミリ単位で実測できそうな始末である。顎紐は変なキャンバス製だが、当時のものかリエナクターが勝手にこさえたのか判別不明。
 前のものとよく似ているが当時のソ連製らしい革製顎ひもが面白い。内装もやや上質である。
 再塗装が何度かされているがオリジナルの特徴がどの程度残っているか不明である。ロシアアドリアンの特徴であるトタン波板が取り去られていて、外殻についた金具にライナーを直接ぶっ挿す、という大胆な構造が面白い。まあ頭のサイズが外殻ぎりぎりの筆者にはありがたいことではあるが、ヘルメットらしい緩衝作用は期待できない。…まあもともとアドリアン自体がお座敷ヘルメット(何しろ薄い)みたいなものなのだが…。  

Posted by Yakov at 21:27Comments(0)

2016年07月31日

再録430・近隣諸国(8)




 今回もキューバネタでさらっと流そう。今回は帽子について。キューバ軍使用の金物はかなりの数がソ連で作られていたため、帽章の類はモスクワでしょっちゅう出くわす。以前、旅行者用のお土産コーナーで売っている制帽に「キューバ軍制帽章(国家章のほう)の真ん中に穴を開けて60年代アルミ制帽章(星型のもの)をぶち込んだファンタジー帽章」がついていたのを見たときにはもうどうしたものかと頭を抱えたものである。そのときは1個だけだった帽子が翌年には20個以上に増殖したのでそれなりに「ウケた」のだろうか…。脱線が過ぎたが、まあことほど左様に無駄遣いされているということなのだ。
 それでも真面目にコレクションするマニアは存在する(<私のことではない)。右上から陸軍制帽上部につく国家章、バンドにつく陸軍帽章、内務省軍帽章(以前警察用も入手したがそれはまた別物)、左上はより初期の(?)陸軍バンド帽章、略帽章(?)と思う。
 コレクターが放出した海軍帽章。一応制帽用、略帽用などとメモが書いてあるが全て正確かどうかはわからない(まだ日本に届いていないため、解像度の悪い写真で失礼)。
 以前入手した陸軍制帽。バンドの飾り布がソ連の准尉肩章の原反と同じで、以前骨董品店で見かけたキューバ軍将官制帽ではソ連将官肩章(カーキ)の原反が巻かれていた。
  

Posted by Yakov at 21:24Comments(0)

2016年07月31日

再録429・再考・40ヘルメット





 言い訳めいて恐縮だが、野戦装備にはいまいち疎いために(買い込んだまま)あたら眠らせている装備が結構ある。知人から引き合いがあって手持ちの40ヘルメットをチェックしていたら以前(2006年9月)紹介し忘れていた部分に気がついたのである。…当時は「ブログの容量不足」でスルーしていたのだが幸い容量も(多少)増えたことでもあるし…。
40内装についての補足である(詳しい方には常識以前のことかもしれないが)。
 42年以前の一体型内装。これが大体標準的なタイプで布+合皮の汗止めという構造である(以前紹介した最初期タイプは布製のみのタイプであった)。本体に固定するリベットは3本。
 後期型の3分割合皮内装のタイプ。ちょっと見難いと思うがリベットは6箇所(内装を装着し支える金属ベースが各2個のリベットで留まっている)。43年製のヘルメットも持っているが、このタイプがほぼ標準といえる。
 ところが3箇所リベットでこのタイプの内装を留めているものがある。戦地改修なのかこの形態で生産されたのかは微妙だが(リベットの磨り減り具合が打ち直したように見えなくもない)…。なにしろ製造刻印が消えていて読めないのだ…。
 1949年生産品だが、内装の合皮部分がなぜか本革でできている。どこぞ場末の工場で生産された、というのでもないようで、他の生産品と同規格の工場印が押してあった。

なんとなく変わったものを紹介してみました、的な余談で申し訳ない。まあさらっと読み流していただければ幸いである(<やり逃げ)。  

Posted by Yakov at 21:21Comments(0)

2016年07月31日

再録428・雑談・国境警備隊





 58及び69年改定の国境警備隊ネタをするというのもいまさらな気がするのだが、ベラルーシの国境警備隊ネタにつなげるためのマクラとして、ちょっと長めに語ってみたい。
何となく溜まってしまう記章類だが、特に緑色の襟章というのはかなり識別に苦労する品である。それでもさすがに(58年までの)軍医療科の兵科色は「暗緑色」となっていてすぐに区別できる…と最近まで思っていたのだがこの秋届いた軍医制帽(67年製)は制帽バンドが国境警備隊とまったく同じ緑色だったりして、それすら怪しくなってきた今日この頃である。まあそれはともかく(<オイ)もう一つ識別に苦労するといえば武装警備員(ВОХР)の記章である。この辺はいまいちまとまった資料がなくて(このブログでも今まで避け続けてきたくらいだ)クロスしたライフルをはじめとする「変な兵科章」がついていないとどうにも識別がつかない。
 ここで「緑色」の襟章をずらっと並べてみたが、国境警備のエンブレムがついているとはいえ青味~グレーがかったバイカ(起毛綿)の襟章はどうにも胡散臭い、というか警備員用か?としばらく疑っていた。
 しかし後に国境警備の文字入り肩章が手に入ったので「作業着用にはバイカもあり」ととりあえずの確証は得たのだが、ほぼ同規格の襟章は素性を疑えばきりがないのもまた事実だ。
 さて、60年代には武装警備員指揮官用詰め襟服というのが存在し(32年式鉄道員服の代用に最適)、それには戦前のコート襟章のような菱形の小型襟章がついていた。それが先日とどいた「月刊国境警備」を読んでいたらベラルーシの国境警備隊(ソ連の79迷彩同型服をそのまま使用中)の襟にその襟章がついているではないか!なぜかベラルーシでは武装警備員記章が国境警備隊用に導入された、というのが今回の小ネタ、なのであった(<話が回りくどすぎ)。

ソ連時代の襟章・肩章は解説なしで並べておく。まあこのブログの愛読者諸氏にはいまさら解説不要であろう、ということである。
…一部デンビルカスタム(復員・帰郷時の改造版)が混じっているので念のため。  

Posted by Yakov at 21:18Comments(0)

2016年07月31日

再録427・番外編・水物


昨日あたりから例のアフガン本の抄訳を始めているのだが(別に海賊版を刷る、とかいうことではない)、やはり資料を(流し読みで無く)読み込むというのはよいことである。
もう一年も前の「救命具(3)」で紹介した水のリザーブタンクРДВ-12が(船舶救難用でなく)アフガンでも使用された空挺用、というのが判って、今ではかなり得をした気分になっている。まあ真面目な人なら「適当な記事を書き飛ばしていること」を反省しなくてはいけないのだろうが、そこはそれ「お気楽ブログ」を自称している身の上、浮かれて本日も変な小物を紹介するのである。
 件の本ではアフガン戦初期に使用された捕獲品のアメリカ製浄水フィルターが紹介されており、ソ連が同様の製品を採用したのはほとんど戦争が終る頃、と記されている。そのソ連製"родник"がどんな形態だったのか一向に判らないのだが現ロシア軍使用の浄水器をPXで買ってきたので掲載しておく。ちなみに購入時にはすでに記載の「使用期限」ぎりぎりだったので身をもって性能を試してみる気は毛頭ない。
…まあ新品であればそれなりの安全性は期待できるのであろう。最近のロシアも訴訟リスクはそれなりに高いはずなので…。ペンタイプの本体からキャップを外し、インナーを引き出して使用する。

…資料性に乏しい内容で申し訳ない(<書き逃げ)。  

Posted by Yakov at 21:14Comments(0)

2016年07月31日

再録426・試作品(4)





 試作品、という表題では一昨年9月以来…だと思う。が、確証はない(もう歳なので記憶が曖昧なのだ)。58年規定書から登場する兵用野戦装具の試作品を発掘したので紹介する次第。
 最下段が試作品。例によって某所より入手したのだがタグを(差し障りがあるので)現地に置いてきたため製造年は不明である。まあ50年代後半であろう。上・中段は制式海軍歩兵用を比較のために置いたもの。
 まあ主な違いは装備固定用にDリングが用いられていることだろう。採用品ではギボシ固定の革タブに置き換えられた。
 比べないとわからないが背面のストラップにも差があった。上が試作品だが、使い勝手はどちらがよいのか判然としない。
 ついでなので山岳兵用と思しき装具。後期にはナイロン製が主流となるが、これはあまりにもアレな装備である。…50年代のものだろうか。
   

Posted by Yakov at 21:13Comments(0)

2016年07月31日

再録425・礼装小物(1)





 本日来客につき手抜き更新。またもアバウトな表題だが、ベルトの山をかき回している間に思いついた気まぐれネタである。
 儀杖兵や巡察隊などが使用する小物から。白ビニールの礼装ベルトはともかくAK(SKSにも使うが)スリング、SKS用弾薬ポーチなどはなかなか入手困難な品である。とりあえず劣化しにくい材質なのだが触り心地は決してよいものではない。白塗りのAK銃剣なども存在するが当然普通に出回るものではない。
 これは礼装用というより巡察隊の指揮官(将校)が使用する、というべきだろう(将校礼装ベルトは通常金糸織である)。交通警官用だとこの中央に反射テープが縫いこんである(機会があれば紹介する)のが普通である。この写真ではマカロフホルスターにマガジンポケットがないのだがひょっとすると礼装時に下士官が着用するものかもしれない。今回画像は紹介しないが巡察隊や交通警官など「実用」する職種では通常のマカロフホルスターと色だけが違う(白)ホルスターが主流である。
 ついでに白のランヤードも紹介しておこう。
 サーベル(シャーシュカ)吊りにも白が存在する。民警ではパレード時に金糸織の同型剣吊りを使用するのだが、これは騎兵その他の下士官・兵用ということなのだろう。  

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2016年07月31日

再録424・公共交通(3)





 今回は運行スタッフ…というか現業寄りではない交通管理局のネタでも。私事で恐縮だが、筆者は97年秋から98年にかけてロシア語短期講座受講のためモスクワ自動車道路大学(МАДИ)の外国人コースに通っていたことがある。学生食堂で昼飯など食べている時に(今回紹介する)交通管理局の職員グループと同席したりしたものだが、おそらく本科(交通法規?)の講師であったのだろう。そんなわけで筆者には結構親近感のある職種なのだが、日常生活における彼らとの接点などそうそうあるわけでもないので制服類の入手は楽ではない(笑)。
 それでもこういう資料が手に入るのだから不思議である。官庁の制服研究サイト(当然ロシアの、である)にあらかた載っているものではあるが現物資料を手にするとモチベーションが(徒に)上がるのも事実である。
 といっても街のвоенторгで手に入るのは帽章や階級章のエンブレムどまりである。後はもう偶然に頼るのみ。
 バッジコレクターの交換会(モスクワ市内でも週2~3回はある)で入手した管理官の胸章。監査官の番号入りエンブレムはさすがにおいそれとは手に入らない(ある日突然手に入ったりもするが)。
 なぜかピロトカ(とズボン)だけは手に入った。あと2~3年もすればコレクションが飛躍的に進歩する…かどうかは神のみぞ知る…。  

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2016年07月31日

再録423・ズボン用ベルト




いささか唐突だがたまには装備品の話題も取り上げてみよう。装備品の項でズボンベルトのことをころっと忘れていたので補足を少々。もっとも大戦純正品といえるものなどありはしないので基本的に戦後装備である。
 兵・下士官用のズボンベルトといえば大抵このタイプである。バックルを金属板でかしめてあるタイプ(縦置き左側)は正規品やら現場の手作り品やら不明だが、右側のアルミバックルのウェブベルトは大戦中から大差ないはずである(47年ごろのソ連軍装備マニュアルに図解あり)。もっとも写真のベルトは92年製のためウェブの質がちょっと落ちるのだが…。ちなみに69年改定以前の兵用野戦乗馬ズボンはベルト通しの中央にステッチが入っていたものが主流で、この幅でないとまず使い物にならない。
横置きした(チョコレート色の)ゴムコーティングされたウェブベルトは真ん中で継いであったりしてかなり使いにくそうだがとある軍施設から出た純正品である(あるいは試作品かもしれないが)。
 左端のベルトは占領ドイツ製(1946~47くらい)ソ連向けモデルだが、おそらく同規格の軍用ベルトが使われていたのだろう。
中央に置いた合皮製ベルトも軍施設から出たものなのだが、ほぼ同型バックルがついた(右側)革製ベルトも(類推で)おそらく軍用と思われる。…お恥ずかしい話だが、以前「どうせ民間用だろう」と多寡をくくってこの手のベルトを一本つぶしてカフカス風ベルトに改造してしまったことがある。まあ特別珍品というわけではなかったからだが…。
 これは現代ロシアの軍・警察用ズボンベルト。上が男性用、下が「女性用制服」の項で紹介した女性制服用ベルト。細部がまるで異なっているのが面白い。  

Posted by Yakov at 21:04Comments(0)

2016年07月31日

再録422・特別編・スペツナズ本


 Съ Новымъ Годомъ!…というわけでユリウス暦の正月を迎えたわけだが、特に今回のテーマとは関係ない。週末届いた書籍の中から、イラストアルバム「アフガニスタンのGRUスペツナッズ」の紹介でもしようと思い立った次第。
雑誌"солдаты россии"と戦友会(?)"доблесть отечества"の合同企画で2006年の発行であるが、発行部数3000部、とあっては街の本屋ではまず見かけることはない。
 イラストはかなりプリミティブ、というかアレなのだが、実際の戦闘参加者が見聞きしたものだけに非常に参考になる。協力者の出身部隊が多岐にわたっているため、この手の本によくある部隊単位の「ローカルな」流行の描写にとどまらないのも特長といえよう。アフガン戦初期の現地改造品、流用された「民生品」の出所などしばらくネタ本として使えそうだ。猛暑の中、常勤や礼装装備の中で一番過ごしやすい服を選んで使用した例など日本の軍装マニアにとっても参考になりそうである(礼装のクロム革ブーツが一番涼しい、とか)。
筆者(<ブログ主のこと)が軍服マニアなのでつい制服や装備の話になってしまうのだが、使用兵器や捕獲品、戦術メモなど内容は盛りだくさん。映画用に小道具を作れるくらいの精度で図解されているので英語版でも出したら相当の需要が期待できるのではなかろうか(私は面倒なのでやりたくないが)。
まあ、マニアにとって一番の問題は「今から集めようとしても市場から消え去った装備ばかりが出てくる」ということだろうか。マニア諸氏のご健闘をお祈りする次第である(<ちょっと他人事)。  

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2016年07月31日

再録421・公共交通(2)




 表題を少し改定して「公共交通」とした。まあ要するに連邦所轄の公共交通機関も含めてしまおう、というわけなのだが。
 路線バスも含めた公共自動車交通の制帽。タクシーなども基本的には同型の(帽章は違ったりするが)合皮制帽を被っていた(私服に合わせて着用)。これ以外にも制服とあわせた布製の制帽も存在したらしいがまだ入手できていない(というか所有する正体不明の制帽のどれかがそうなのかもしれないが)。帽章はロシア社会主義連邦共和国交通省の86年式である。
 右上は布製制帽のクラウン部につくウィング章(86年式)で右下は72年式のタクシー帽章。左側は1982年式の交通省の記章だが、制服の襟か階級章につくエンブレムだろうか。
 これは公共交通・道路管理省の管理・査察官の職務章であって車掌やタダ乗り取締員ではない(それらは後日紹介)。運転手の資格・規則違反の有無、整備状況とかの管理が任務である。  

Posted by Yakov at 21:00Comments(0)

2016年07月31日

再録420・近隣諸国(7)




 本日、今秋購入した書籍85kgが無事到着。整理で大変なのでのんびり更新している暇はない…はずなのだがつい習慣で投稿してしまうのであった。今回は近隣、というにはあまりに遠い同盟国キューバを。結構数があるのだが、例によって不定期更新で。
 モスクワのボロ市で偶然見つけたキューバの兵下士官用兵科ワッペン。兵科章自体はほとんど(軍医以外)ソ連のものと同一なので襟章なども流用可能なのではなかろうか(チェコのように同型でもサイズが全然違う国もあるので油断は禁物だが)。ほぼ全種コンプリートだと思うが資料がないので断言は出来ない。最下段中央の国章なしワッペンは特別儀杖兵のものだと思う。
 下士官インストラクターの役職章、らしいが詳細不明。海外の顧問用、だったりすると面白いのだが「ただの基地先任下士官」とか言う可能性も否定できない。ともあれなかなかの高品質である。
 ソ連で作られたと思しき記章類。親衛章、将校技術章、軍大学卒業章いずれもほぼソ連に準じたデザインである。
  

Posted by Yakov at 20:58Comments(0)

2016年07月31日

再録419・近隣諸国(6)





 旧CIS諸国ネタでもワッペン類はきりがないので紹介するのは止めようと思っていたのだが少しくらいならまあよかろう、ということで今回はベラルーシを中心にヨーロッパ圏~西アジアを。ウクライナは種類が多すぎるので今回はオミット。
 ルカシェンコ時代のベラルーシ。ミンスク地下鉄の建設隊、空挺隊、保安省、軍用犬訓練施設。デザインセンスはロシアのものと非常に近い。まあ建前上ロシアと国家連合を結んでいるので当たり前かもしれないが。
 国家保安委員会(90年代のものだろう)、警察特殊部隊「アルマズ(ダイヤモンド)」、スペツナッズの各記章。
 アルメニア・グルジア(シュワルナーゼ時代)・ベラルーシの記章。国連派遣アルメニア軍のものも見える。
 アルメニアの内務省を中心に。インターポールのものも混じっているがさすがにアルメニア文字は読めないので大部分は正体不明。

筆者のリアル知人は皆ご存知のことだが、この辺のワッペン類は一部コレクションを除き結構気安く処分してしまうためたまたま手元に残っていたものを紹介した次第。「こんなものまで?」というような組織まで独自の記章を作成しているのはさすがに旧ソ連、という感を強くする。気が向いたら時々他の諸国のワッペン類も紹介したい。
   

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2016年07月31日

再録418・公共交通(1)





 ソ連・ロシアの非軍事組織の制服類を調べ出すと本当に苦労する。先に紹介したモスクワのメトロ制服などはまだマシな方で、幸運に恵まれて一部パーツが手に入ってもなかなか先が見えない…というかそのまま泥沼にはまってしまうことが多いのだ。そんな一例として今回は交通機関グッズを少し紹介しよう。
 今回手に入れたために地獄にはまってしまいそうな市電職員のボタン。ボタン自体の構造から戦前のものと思われるが、制服本体はおろか詳細な制服資料が入手できるかどうかも怪しい。
 比較のために1932年式鉄道員ボタン各種も紹介しておこう。以前の紹介ではあまりに解像度が低かったので…。
 モスクワ市営交通機関の帽章。1948年型の自動車(バス・タクシー)用である。制帽の色、その他すら不明である…。

その他5~60年代の市電の車掌用バッジ、交通局の査察官バッジなどもあるのだが3月に到着する車掌用切符・つり銭バッグと一緒に紹介することにする。  

Posted by Yakov at 20:54Comments(0)