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Yakov

2016年07月29日

再録36・ГУЛАГ(1936-43)

 今回紹介するのは矯正労働収容所総管理本部の制服。いよいよもって知名度の低い項目である。平たく言えば看守だが、医療部や事務官、警備員に至るまでほぼ同じシステムの階級・制服が制定されていた(護送隊は普通の内務軍制服)。階級名は役職との対応表が定められていてカテゴリー Ⅰ~ⅩⅡ(兵卒は番外)という無味乾燥かつ判りにくい名称のため、この項では高級~下級勤務員という分類名のみ示すことにする。
 1935年に収容所、拘置所、労働コロニーなど関連組織を統合してできたГУЛАГはその後も幾多の統廃合や部局名称変更などを繰り返してきたが日本語にしてしまえば殆ど意味のないことでもあり、この期間はとりあえずГУЛАГで通す。また、制服に関しても肩章が導入される1943年まで基本的に同じ制服システムが維持されていた。

再録36・ГУЛАГ(1936-43)

中級勤務員のгимнастерка。中央の銀線は織り紐あるいは銀糸刺繍で中・上級勤務員共通である(高級勤務員は金色)。階級章は中級が写真の七宝入り円形で上級:銀星、高級:金星となる。下級職員も同等の服を着用するがポケットはフラップのみ見える切り込み式になる。
服本体は戦前の服を流用したが、記章はおそらくレプリカである。

再録36・ГУЛАГ(1936-43)

内勤職員(看守)の詰襟服。実のところ素性が不明な服だが入手先がもと内務省職員なのでその可能性は高い。本来腰に切り欠きポケット(フラップなし)がつくはずだがこの服では内ポケットのみついている。階級章は下級勤務員(兵卒のすぐ上)のもの。

再録36・ГУЛАГ(1936-43)


制帽は前回写真を掲載したので省略し、「山の賑わい」で囚人服の画像を貼っておく。もちろん当時のものではなく(あったとしても素手で触りたくはない)70年代ごろのものらしいが、他に紹介できるスペースもなさそうなので…。この頃には通常の刑務所ではすでに紺色の作業服・帽子を着用しており、このような囚人服を着せられるのは特別な場所に限られる。ちなみにもともとの入手先は不明である。
(2006/8/11)



Posted by Yakov at 20:25│Comments(0)
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