2016年07月31日
再録431・アドリアン再考




たたえよ鉄カブト!とじじいにしか判らないネタを振ってみた(ヒント:天才バカボン)が、今回はフランス型アドリアンヘルメットの内装その他について。この間の40ヘルをきっかけにヘルメットの状況を調べてみたが同型のものが無駄に何個も転がっていることに今更ながら気づかされた(36ヘルなどはもうひどい状況である)。解説するほどこの手の装備の情報を持っているわけではないのだが、備忘録として取り上げる次第。
外殻は純正フランス製の帝政ヘルメット(スタンプが完全に残っている)。フランス軍のヘルメットに詳しいわけではないのだが、内装もフランス型に近いと思う(革が真っ黒に変色しているが)。顎紐は別途購入して付けた帝政顎ひも。
ソ連軍仕様のアドリアン。内部にソ連軍のスタンプらしきものがついているが、改修・再塗装後に押したものか生産もソビエトのフルコピー品か微妙である。塗装が無茶苦茶分厚く剥離した断面を見ると0.1ミリ単位で実測できそうな始末である。顎紐は変なキャンバス製だが、当時のものかリエナクターが勝手にこさえたのか判別不明。
前のものとよく似ているが当時のソ連製らしい革製顎ひもが面白い。内装もやや上質である。
再塗装が何度かされているがオリジナルの特徴がどの程度残っているか不明である。ロシアアドリアンの特徴であるトタン波板が取り去られていて、外殻についた金具にライナーを直接ぶっ挿す、という大胆な構造が面白い。まあ頭のサイズが外殻ぎりぎりの筆者にはありがたいことではあるが、ヘルメットらしい緩衝作用は期待できない。…まあもともとアドリアン自体がお座敷ヘルメット(何しろ薄い)みたいなものなのだが…。
Posted by Yakov at 21:27│Comments(0)