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Yakov

2013年09月30日

航空隊制帽(6)

 昨日のビクトリーショーにご来場の皆様お疲れ様&ありがとうございました。
さて久しぶりに航空ネタを。



スタンダードな1937年制帽である。帽章は金属の花輪の中に青い布を敷き、その真ん中に星章が付くという体裁である。1940年の将官制帽帽章も基本このパターンで(陸軍将官は赤い布を使う)あったが、のちに青いエナメルを使用した星と輪を一体化した帽章が登場する。



この制帽には1947年の一体帽章(周囲の葉飾りは金属でなく刺繍のパターン)がついている。これ以前の帽章は蓋回りほど大きいのだ。この辺もまた回を改めて現物写真で比較したい。  

Posted by Yakov at 17:15Comments(0)

2013年09月28日

民警の必需品。

 明日は浜松町でビクトリーショー。ご来場の皆様、お時間が許せば都立産業貿易会館3階・T137の「スターリングラード」にぜひお立ち寄りください。まあキワモノしか置いていないわけですが(笑)。
今回は部屋をほじくっていたら出てきた指示棒のネタで。民警の必需品といいつつも交通警察と警備警察では事情が違うのはとりあえず置いといて。



非常にありがちな木製の指示棒。民警は黒白で赤白のものは主に交通憲兵が使うのだが、交通憲兵も時々白黒の指示棒を使うので厳密な規定があるということでもなさそうである。



なにげに全部グリップの形が違うのが面白い。GOSTを真剣に調べれば採用年度がわかるのかもしれないが徒労に終わるかもしれんので識者の研究を待ちたいと思う(<婉曲な手抜き宣言)。携帯用のひもがつくのが普通だが、左端のものはひょっとすると古い時代のものかもしれない(憶測)。



夜光式の誘導棒。電球で光るわけだが乾電池式(最近生産されるようになった)とそれ以外のタイプがあり…。



それらには(キャップを外すと)充電用のコンセントが内蔵されているのだ。まあ240V用なので日本では充電するのに苦労するが。


  

Posted by Yakov at 16:50Comments(0)

2013年09月27日

国家保安(1)

 また表題が無茶苦茶になってしまうのだが、KGB以前の国家保安系を少し。



鉄道警備GPUの制帽に似た配色だが帽子のトップは暗赤色、制帽バンドは紺色のウール製である。1924年の8月から12月までの短期間使われた(鉄道警備以外の)OGPU国内保安軍および保安警察の制帽はこのようなものだったのだ。



内装。まあ階級により品質も様々な訳だが。





そして24年の12月からはのちのNKVDに引き継がれるお馴染みの配色になる。この時点では囚人護送と保安軍は陸軍式カーキ制帽を着用するのだが。  

Posted by Yakov at 18:05Comments(0)

2013年09月26日

ソ連海軍歩兵・仕切り直し(12)

 前回の大戦後期海軍歩兵関連で。



前回の雑誌記事で画像が写っているが下士官兵用の戦闘服である。ご存知の通り大戦前半・後半問わず陸軍式の戦闘服が広く使われてはいたのだが、海軍歩兵用として定められていたのはこの戦闘服である。
裁断自体は水兵用(艦上)作業服なのだが紺色ないしベージュ(生成り)の生地でなく戦闘服用のカーキ生地で作られているのが特徴である。左胸の片ポケットのみだがこの頃は携行物も少なく不便でもなかったのだろう。
ちなみにこの服自体は肩幅が広く大きいサイズなのだが、胴回りが(海軍的美意識で)ピチピチに作ってあるため被るときに破れそうで怖い。



ちょっと謎の服で、これ自体はマニアか映画会社が作ったような気もするのだが、戦時にはグレーの生地も汎用されていたので色調的にはさほど問題ではない。44年規定の「作業服裁断」でなく帝政期以来の詰襟作業服に準じているのが面白い。規定の「パゴンチキ」(四角い小型肩章)でなく後方部隊用の通常肩章をつけている「陸軍式」と「海軍歩兵用」のハイブリッド型というかなんというか。  

Posted by Yakov at 17:02Comments(0)

2013年09月25日

続・民警(33)

 映画~劇場用の小道具を。




для кино все возможно......

1924年式っぽいベースに1919-20年ぽい帽章をつけた「革命期の民警」帽。かなり鵺的な形状の帽章がついているのだが、金属製というのがちょっとうれしい。まあ劇場用ならこんなものでもいいと思うが映画でアップになると…とDisってみたが、実はソ連時代の映画で見たことがあるというのが悲しい。「こだわらない」スタッフがちょちょいと発注したものだと思う。  

Posted by Yakov at 17:47Comments(0)

2013年09月24日

ソ連海軍歩兵・仕切り直し(11)

 今回は大戦中のネタで。


журнал"ЦЕЙХГАУС"№52

ロシアの軍装雑誌ツェイヒガウス最新号に海軍歩兵記事の続きが載っていた。1944年命令書の完全版はまだ見つかっていないらしいが1945年発行のイラストの一部、礼装・常勤・野戦の将官、将校、下士官兵の着用規定が載っているのはありがたい。・・・シングルブレストの海軍歩兵ムンディールなどどこの博物館にも並んでいないものばかりだが。



次回、下士官装備(野戦服)を紹介したい。



実写写真と故クリコフ氏のイラストが載っているのも嬉しい。

  

Posted by Yakov at 17:19Comments(2)

2013年09月23日

情操玩具(36)

 陶器ネタをちょっと。SNSのイコン(アイコンという用語は嫌いである)に猫の写真を使っている例が多いことから「日本人は古代エジプトと同じ宗教を持っている」と揶揄されている日本人だが、ロシア人もヨーロッパではかなり猫好きの範疇に入ると思う(ドイツ人なんぞ「魔女狩り」の伝統のせいか猫虐待の逸話ばかりである)。



旧ブログの頃に紹介したと思うが驚異の情操玩具「猫笛」である。どてっぱらの穴を押さえて音色を調整するのだが、どう吹いても人を馬鹿にした音しか出ない。



尻尾の先が吹き口なのだが音が出るところがアヌスというのがそこはかとなく嫌である。アップで写真を撮っているうち、なんだか「作った奴、ホントは猫が嫌いなんじゃないか」という気がしてきた。
1995年ごろに結構出回っていたのだが今探すと全然出てこない。あと5,6個買っておけばよかった気がしている。



お口直しに普通の猫陶器。ソ連時代、レニングラード陶器工場製である。  

Posted by Yakov at 17:46Comments(2)

2013年09月22日

続・民警(32)

 また古いネタで。



「くたびれた一つ目の犬」のような佇まいだが、1923年式民警冬季帽である。パイピングが緑の配色なので巡査(騎馬警官や管理部門、重要施設警備を除く)の規格になっている。
おそらく「革命の誕生」で使われたものだと思うが制服の方も出てこないものだろうか。代用不能の変わった配色の制服なのだ。



刺繍で作られた帽章も面白いがちょっと見にくい。

  

Posted by Yakov at 17:53Comments(0)

2013年09月21日

鉄道警備(4)

 今回も帽子ネタで。



47年から53年の交通MGBの制帽。黒のパイピングにトップがラズベリーという「国家保安機関」定番の配色である。
帽章は七宝が透明塗装処理のタイプで戦後生産品も時々出回る。



内装。43試作工房のスタンプがあるが作りは一般の工場生産品と同様で将官などの「特注品」クォリティではない。  

Posted by Yakov at 17:41Comments(0)

2013年09月20日

雑記・おふざけもほどほどに。

 昨日は来客につき以下略。今回はモスクワ近郊のローカルテレビが撮った映像を貼ってみたり。
http://vk.com/video29588237_166021343?og=1

仕掛け爆薬やら空砲銃(マドセンやルイスまで出てくる!)大活躍のクリップなのだがアップで出てくる連中がみんな仲間内なので同窓会のビデオを見てるような気分である。
何度も書いたがイベントは厳しいレギュレーションの元専門家の監督管理の元行われるわけだが、個人的な小グループの定期交流会だと監視の目が緩んでなおかつ手持ち無沙汰な時間もあったりで変なことをする人間も多いのである。まあ「小人閑居して…」ということだが。



多分旧ブログにも載せたが、2000年代初めの冬イベントで暇に飽かせて空砲で撃たれたM36ヘルメットである。白い雪中カバーをかぶせた上からの至近発射でこの状態。弱装空砲といえどライフル弾。ものすごい威力である。



裏面もこの始末。もともと錆びた倉庫放置ボロヘルメットを再塗装したものなので錆が出ているが、こんなものを「被った状態」で撃たれたらたまったものではない(さすがに地面に置いて撃ったらしいが)。
映像にすると非常に恰好の良い空砲もものすごく危険…というある意味当たり前な話だが、ちょっとこの凹みっぷりをご覧いただきたかったもので。ダメ、絶対。  

Posted by Yakov at 17:31Comments(0)

2013年09月18日

続・民警(31)

 また制帽ネタでも。



1920年代の民警制帽。本体はレプリカでおそらく1923-24年型の巡査(騎馬警官は兵科色が黄色)用に作られたのだと思う。ここでは28年式の帽章(実物)をつけてあるので28年型刑事警察巡査用ということになるが、全体のデザインは23/24年型の方がしっくりくる。まあ24年型の帽章もあることはあるのでまた次の機会に。



レプリカなのにこういう刻印まで押してあるのがいやらしい。まあ考証的に正確なのでスタンプ規格がわかるのはありがたいが。


Для кино....

何かの映画用(たぶんテレビシリーズ「革命の誕生」)に使われた20年代の騎馬警官制帽だが、夏用のカーキ生地なのだか黒生地が退色しただけなのか判然としない。昔の映画小道具を購入すると本来必要のない悩みが増えるので困る。

  

Posted by Yakov at 17:54Comments(0)

2013年09月17日

鉄道警備(3)

 またボチボチと。



1923年式GPU交通部制帽。帽章は七宝ではなくペイントタイプで、20年代にときどき見かけるタイプ。



内側。使用感はあるが、だからといって実物である証明にはならないのはこの業界の常である。



帝政の流行を色濃く残したスタイルである。  

Posted by Yakov at 17:51Comments(0)

2013年09月16日

軍学校(11)

 また戦前ネタで。



1936年式軍学校教官制帽。白いパイピングというのはこの後も(多少断続しつつ)軍教育機関のシンボルとして一部続いていくことになる。階級が高い教官用ということで裏の汗止めも本革製であったりする(将官タイプの内装である)。



同じく教官ズボンだがややイレギュラーなもの。通常はこのような「ロンパス」型ではなく両脇のラズベリーラインが密着して「一本のラズベリーラインの中央に白線」に見えるものが普通である。そのタイプも持っているはずだがいざ探すと出てこない(苦笑)。まあまた別の学校ネタの時にでも。  

Posted by Yakov at 17:27Comments(0)

2013年09月15日

鉄道警備(2)

 また落穂ひろいを。戦後4-50年代の鉄道警備員制服の仕立ては終わったのだが荷物は一向に届かず。それまではそれ以前の装備を地道に紹介しようと思う。



かなり以前から自宅に転がっているルバーハ・フレンチ。配色としては1923年のGPU鉄道警備部の規定だがこの辺のものはイレギュラーなものが多くて制服裁断は正確なのか不明である。



腰の貼りポケットとカフス回り。20年代のГУБМЕТАЛ刻印入りボタンがついており、これだけでもマニア的な価値は高い。



襟章のアップ。以前金属のТОГПУの文字章がついていたのがわかる。



袖章に旅団長クラスのものがついていたがさすがにこれはレプリカだと思う。


  

Posted by Yakov at 18:02Comments(0)

2013年09月14日

書籍ネタ:アフガンのコムソモール

 今回は春に買ってきた書籍紹介でも。



Мушаверы. Неизвестные страницы афганской войны(顧問たち:アフガン戦争の知られざる一面)と題された資料本である。アフガンの青年組織や民兵部隊、鉄道建設学生義勇隊などに派遣された主にコムソモール活動家の記録である。



個人記録も簡単ながら大量に載っている(本人が記載した報告書の一部含む)。西側の報道・ルポだと「KGBが派遣した軍事要員」のように適当に十把ひとからげにされた人々が割と普通のコムソモール活動家だったり政治、技術それぞれの専門家であったりかなり本気で「国家の底上げ」を狙って派遣されていたのがわかる。もちろんゲリラには目の敵にされていたため非業の死を遂げたメンバーも散見される。



アフガン軍の青年同盟アジプロ班に派遣されたメンバーも自衛武装はしているもののソ連軍に軍籍がない場合はアフガンないしソ連の軍服はほとんど着用されない。



テレビ取材の護衛・引率、民兵部隊、鉄道建設とありとあらゆるところに実務派遣されていたのがよくわかる。

・・・ソ連の民生品衣服が知りたいから購入した資料ではないので誤解なきよう。  

Posted by Yakov at 18:10Comments(3)

2013年09月13日

続・民警(30)

 何度も連載していた民警ネタだが、結構取りこぼしがあるのに気が付いたのでボチボチと。



民警1936年式制帽。このころは灰緑色の制帽にグレーの制服といった組み合わせが多いのだが、日本で購入できる英露併記の資料本において制帽の色が「変なカーキ色」で印刷されていたため「気持ち悪い組み合わせ」と思われがちである。
ご覧のように現物を見るとそれほど(多少違和感はあるが)グレー服との組み合わせもそれほど気持ち悪くはない…とお分かりいただけると思う。…まあいつどこでその組み合わせが見られるのかと聞かれても困るが。
帽章は90年代に買った実物だが、今のご時世超マニアかご乱心のオリガルヒ(わかりにくい比喩)でもないと買えない値段になってしまっている。



1931年式、38年改正くらいまではこのタイプが夏帽として使用されていた。1940年から制帽バンドがブルー、バンド上のパイピングが赤という配色になるわけだが。この帽子は無茶苦茶汚れていた実物だが、我慢ならずに漂白したら芯材のボール紙から灰汁が出て結局綺麗にならなかったという悲惨な状況である。まあレプリカ買ったので着用はしないけど。  

Posted by Yakov at 17:57Comments(0)

2013年09月12日

航空隊制服(2)

 また落穂ひろいで。



映画会社出(90年代頭に購入)の20年代製ズボン。パイピングもなく1924年式航空隊用蚊と勝手に思っているのだが(紺色のズボン自体は他兵科でも使われていた)。シャロヴァール型だが太腿の膨らみはあってないがごとく。生地の染色も草木染か?という感じで脱色しやすいものである。



背面。金具も結構プリミティブである。



航空制服のバイブル的な存在であるУниформа российского военного воздушного флота 1890-1943:"Русские Витязи",Москва,2012 より24年式シャロヴァール。このズボンとは別タイプでかなり上の部分で切り返しが行われている。この図についている時計ポケットも見当たらないのだが下級要員用なのかもしれない。  

Posted by Yakov at 16:54Comments(0)

2013年09月11日

軍学校(10)

 また記章ネタと思いきや、制服ネタなのである。



1936年式の軍学校教官制服(大佐)。ご覧のとおり特殊な配色で、襟の切り返し(黒ビロード)などまるで某国である。非常に息の短い制服なのだが、ちょうど大粛清期にあたっていたので教官そのものも(多くの場合)悲惨な運命をたどった…という嫌な服である。
まあ特殊被服なので制帽とズボンはまた回を改めて。



アップ。服本体は間違いなく戦前のものだと思うが襟は新造だと思う。モスクワの友人が襟が擦り切れてほぼなくなっているギムナスチョルカを見つけて「改造系」バイヤーに売った話をしていたのでこれがそのなれの果てかもしれない(証拠なし)。
襟の階級章もレプリカだが、赤軍20周年メダルは実物だ。90年代にはまだ実物が買えたのだが今となっては天文学的に高騰してしまった。  

Posted by Yakov at 18:11Comments(0)

2013年09月10日

航空隊制服(1)

 また以前から持っているコレクションの落穂拾いを。今回は戦間期で。



かなり息の短かった1924年式ルバーハ。のちのギムナスチョルカと裁断自体は結構近い。1925年の冬にはもうカーキ色の制服に変わってしまうわけだが。襟章の赤パイピングも25年には空色に黒パイピング・・・というお馴染みのものになる。



記章を少し大きめに。航空隊袖章はのちの時代のものよりかなり大きい。襟の階級章ものちの時代とほぼ同じ規格になるが、この写真のものは多分30年代ロットである。  

Posted by Yakov at 18:03Comments(0)

2013年09月09日

書籍ネタ:ハサン・1938

 日ソ両軍(+国境警備隊)が軍事衝突したハサン湖の戦いはとりあえずこのブログ的には(詳細はともかく)常識だと思う。
ちょうど一か月前にウラジオストーク近郊でその再現イベント(公式)が行われて日本から友人3人(筆者にも日本人の友人はいるのだ)が参加したのだが…
http://www.1tv.ru/news/social/239431
今回はそれを肴にしたただの書籍紹介だったりする。



これがその表紙、1941年赤軍政治部発行のハサン事件での記録本である。政治・宣伝部隊の活動にかなりの部分が割かれているのでその点も面白い。



表紙の見返しもこんな風に凝っている。カラーインクがくっついて見苦しくならないよう、吸い取り紙が挟み込まれているのだ。



兵士向けの政治ビラというか超簡易新聞(日報?)というか。



ビラや新聞につきものの(当社比)詩や歌も当然載っている。



お得意のレタッチ済み写真。このころにはフォトショップがなかったので(笑)絵心がない奴が担当だと仕上がりが見苦しくていけない。



最終ページにはビラや新聞のコラージュが。軍政治部というのは別に逃げる奴を撃ち殺すのが仕事ではない(<担当がそもそも違う)。結構地味で大変な仕事なのだ。



ソ連のハサン記章。昔からレプリカがごろごろあるジャンルなのでこれが本物かどうかは半々というところか。まあお気になさらず。

  

Posted by Yakov at 17:46Comments(0)